シェアハウスの共有スペースは、全員が平等に使用するのが原則です。
しかし、平等を追求しすぎると、かえってそれが非効率になってしまうもの。
このあたりの調整が難しいですが、
住人が入れ替わる以前から続いている慣習を引き継ぐことを基本とし、
それで不都合が出る者がいる、不都合な状況があるのであれば相談し、
柔軟に変化させていくことがお互い快適に過ごすための秘訣に思えます。
例えば、共有スペースの掃除は当初のルールとしては月ごとに当番を決めて、
ローテーションで担当していく形を取っていました。
しかし、ここ数ヶ月は一部のメンバーがなし崩し的に毎月担当しています。
理由は、このところ他のメンバーの入れ替わりが激しく、
ローテーションを組めるほどメンバーが安定しないからです。
これは短期での利用を希望する人を受け入れることのデメリットでもあります。
長期で住んでいる者だけが掃除をするというのは一見不平等ですが、
かといって短期で住んでいる者にも当番が回るように
ローテーションを短くする、ルールを変更する、等ということをしては
かえって非効率的で全員の負担が増えるだけなのです。
掃除といっても年末の大掃除ほどではありませんので、
正直言って月に一、二回サッと掃除機をかけるくらい大したものではありません。
赤の他人同士が一つ屋根の下で生活するのだからもちろんルールは必要です。
ですが、なにもガチガチにルールで縛り付ける必要はなく、
金銭やプライバシーに関わることでもなければある程度緩めることも大切です。
最低限のこと以外は臨機応変に対応したり個人の裁量に任せたりする方が、
例えそれで不平等が生じてもうまくいくものです。
少なくとも、うちのシェアハウスの住人にとっては、
なんでもルールで定着させてしまうより多少柔軟な方が自由が利いて
快適にやっていけるものなのです。